デスクプランツは、個人のワークスペースや受付、会議室に緑を取り入れる目的でよく使われています。コンパクトなスペースでは、室内環境に適応しやすく、デスク上の場所を取らず、手入れの負担が少ない植物を優先して選ぶことをおすすめします。
本記事では、代表的なデスクプランツ8種と、職場に置く前に企業が検討すべき主なポイントをご紹介します。
なぜオフィスで植物がよく使われるのか
観葉植物は、オフィスのインテリアデザインでおなじみの要素です。床面積、採光条件、運用形態に応じて、ワークステーション、収納キャビネット、受付デスクに置いたり、共用エリアにまとめて配置したりします。
職場に彩りを加える
多くのオフィスでは、白、グレー、茶、黒といったニュートラルカラーが使われています。緑の葉は、家具、パーティション、仕上げ面の間に視覚的なつながりをつくり、空間の単調さを和らげます。
小さな葉の植物は、個人のワークステーションに適しています。葉の大きい植物や色に特徴のある植物は、受付、会議室、来客対応スペースに置かれることが多くなっています。
室内に自然の要素を取り入れる
オフィスで働く従業員は、一日の大半を空調の効いた人工照明の環境で過ごします。植物を置くことで職場に自然の要素が加わります。特に窓が少ない、または外の景色が見えないオフィスで効果的です。
ただし、植物は換気設備、空気清浄機器、建物の技術基準の代わりにはなりません。企業は、実際の運用状況に応じて、適切な空気の流れ、温度、室内空気質を維持する必要があります。
小さな機能エリアを区切る
装飾に加えて、植木鉢はエリア間の境界を示すためにも使えます。ワークステーションと通路の間に背の低い植物をまとめて置けば、固定のパーティションを設けなくても、ある程度の仕切りになります。
スペースが限られたオフィスでは、通路、機器の設置エリア、従業員が使う作業面をふさがないよう、鉢のサイズを慎重に選ぶ必要があります。
風水への配慮を取り入れる
企業によっては、名前や形、風水上の象徴的な意味に基づいてオフィスの植物を選びます。パキラ、ZZプラント(ザミオクルカス)、アグラオネマは、ベトナム語での名前が富や事業の発展に結びつけられることから、オフィスでよく見られます。
こうした考え方は主観的なもので、各社の企業文化によって異なります。採光条件、手入れの要件、安全性を、あくまで主な選定基準とすべきです。
オフィスに適した一般的なデスクプランツ8選
植物ごとに、光、湿度、置き場所への要件は異なります。オフィス全体で同じ植物を使うのではなく、各エリアの条件を見極めて選ぶことをおすすめします。
1. パキラ
パキラは「マネーツリー」とも呼ばれ、幹が編み込まれた、あるいはねじれた形で、葉が上部に集まる姿が一般的です。縦に伸びる形のため横方向のスペースをあまり取らず、受付デスクや来客用の打ち合わせテーブルなど、中程度の高さの植物が求められる場所に適しています。
置き場所は間接光が当たる場所とし、空調の風が常に当たる場所は避けてください。従業員が書類や機器を動かす際に倒してしまうリスクを減らすため、鉢のサイズはデスクの広さに合わせます。
風水では、パキラは金運や安定の象徴とされることが多く、これが企業のオフィスでよく選ばれる理由のひとつです。

2. ZZプラント
ZZプラントは、太い茎と光沢のある葉が直立した株立ちで育ちます。コンパクトで整った姿のため、低めのキャビネット、ディスプレイ棚、広めのデスクの角に向いています。
間接光のある場所で選ばれることが多い植物です。水のやりすぎは茎や根を傷める可能性があるため、水はけのよい土を使用してください。
ZZプラントの樹液にはシュウ酸カルシウムの結晶が含まれており、子どもやペットが直接触れないようにする必要があります。共用エリアに置く際は、この点を考慮してください。
3. サンスベリア
サンスベリアは、葉がまっすぐ上に伸び、細身で横への広がりが小さい植物です。この特徴から、デスクの角、書類キャビネットの横、幅が限られた場所に適しています。
整った姿を保ち、頻繁な水やりを必要としないことから、室内でよく使われています。ただし、適切な採光は必要で、土が長時間湿ったままにならないようにしてください。
サンスベリアには、ミニチュアのデスク用品種から大型の床置き鉢まで、さまざまなサイズがあります。植物、鉢、周囲の家具のバランスがとれるよう、適した品種を選んでください。
4. ポトス
ポトスは、ハート形の葉をもつつる性の植物です。設置場所に応じて、土植え、吊り鉢、水耕栽培の容器で育てられます。
ワークステーションには小型の品種を選び、垂れ下がったつるをこまめに剪定してください。伸びすぎると、電源ケーブルや書類、デスク周りでの従業員の動きの妨げになることがあります。
ポトスの葉と茎にはシュウ酸カルシウムが含まれています。子ども、ペット、食事を準備するエリアから遠ざけてください。

5. ゴムの木
ゴムの木は、大きく光沢のある濃緑の葉をもち、新芽は赤や赤褐色になることが多い植物です。こうした色は、葉がすべて緑の植物よりも強い視覚的なアクセントになります。
比較的安定した間接光がある場所に適しています。大きな葉はほこりがたまりやすいため、見た目を保つために定期的に拭き取ってください。
ゴムの木の樹液は、人によってはかぶれなどの刺激を起こすことがあります。剪定を担当する従業員は手袋を着用し、作業後は道具を清掃してください。
6. アグラオネマ
アグラオネマの品種は、緑の葉に赤やピンクの葉脈や縁取りが入るものが多く見られます。ニュートラルカラーでまとめられたオフィスで、小さくても目を引く彩りが欲しい場合に適しています。
草丈が比較的低いため、受付テーブル、書類キャビネット、ディスプレイ棚に向いています。葉の色を保つため、間接光の下に置いてください。
ベトナムでは、この植物は一般に「Phú Quý(富貴)」と呼ばれ、富と繁栄を連想させる名前です。そのため、オフィスの開業祝いや受付エリアによく選ばれます。ただし、象徴的な意味は、実際の手入れの条件を満たしたうえでの二次的な検討事項と考えるべきです。
7. 多肉植物
多肉植物には、さまざまな形、サイズ、色のものがあります。丸い葉のもの、尖った葉のもの、ロゼット状のものなどがあり、鉢の直径が小さいものが多いため、個人のワークステーションにも置きやすい植物です。
一般に、十分な光と水はけのよい土が必要です。自然光が少ないオフィスでは、適切な補助照明がないと、形が崩れたり、不均一に育ったりすることがあります。
キーボード、コンセント、書類を扱うエリアのそばには多肉植物を置かないようにしてください。水やり後に鉢から流れ出た水が、機器やデスクの天板を傷める可能性があります。

8. ディフェンバキア
ディフェンバキアは葉が密に茂り、品種ごとに葉に特徴的な模様があります。大きさや置き場所に応じて、土植えまたは水耕栽培の容器で育てられます。
広めのデスク、低めのキャビネット、受付エリアに適しています。パソコンの画面、ネームプレート、デスク上の物をふさがないよう、葉を定期的に剪定してください。
ディフェンバキアの品種によっては、触れたり口にしたりすると刺激を起こす成分を含むものがあります。オフィスに導入する前に、具体的な品種を確認し、安全上の注意事項をよく確認してください。
オフィスのエリア別・植物選定の基準
植物の選定は、見た目だけで決めるべきではありません。同じ植物でも、窓際に置くか、人工照明の下に置くか、空調の吹き出し口の真下に置くかによって、育ち方が変わります。
採光条件
窓際のデスクは、フロアの奥にあるエリアよりも一般に多くの光を受けます。種類を選ぶ前に、窓の向き、日照時間、植物とガラスとの距離を確認してください。
長時間の直射日光は、一部の観葉植物の葉を傷めることがあります。反対に、非常に暗い場所は、多くの多肉植物をはじめ、強い光を必要とする植物には向きません。
デスクの寸法
植木鉢は、モニター、キーボード、電話、書類に必要なスペースを占領しないようにします。標準的なワークステーションでは、細身の植物や直径の小さい鉢のほうが配置しやすくなります。
大きな鉢は、低めのキャビネット、別置きの棚、または床に直接置いてください。こうすることで、水やりの水が電子機器に触れるリスクを減らせます。
手入れの頻度
植物の管理を担当する人員がいないオフィスでは、頻繁な水やりが不要な品種を優先してください。規模の大きい施設では、土の状態の点検、葉の剪定、合わなくなった植物の入れ替えを行うメンテナンス業者を指名することもできます。
管理スケジュールには、週末や長期休暇も考慮する必要があります。受け皿や適切な排水設備のない鉢は、床、カーペット、家具の表面を傷める可能性があります。
安全上の要件
観葉植物の中には、刺激を起こす樹液を含むものや、口にすると危険なものがあります。託児スペース、ペット、飲食に使うスペースがあるオフィスでは、特に注意が必要です。
また、棘のある植物、割れやすい鉢、通路付近で多くの葉を落とす品種も避けてください。植物が、安全標識、防火設備、非常口をふさいではなりません。
オフィスのフロアプラン内に植物を配置する際の留意点
デスクプランツは、電子機器から適切な距離を保って配置し、余分な水を受ける受け皿の上に置いてください。鉢が適切に密閉されていない限り、従業員がデスク上で直接水やりをするのは避けるべきです。
セントラル空調を採用しているオフィスでは、植物に冷たい空気が常に当たらないようにしてください。温度や湿度の変化は、葉、土の状態、成長速度に影響を与えることがあります。
新規のオフィス設計プロジェクトでは、植物の配置場所を、家具レイアウト、照明計画、動線とあわせて決定してください。こうすることで、鉢が通路をふさいだり、オフィスの稼働開始後に後から追加される物になったりするのを防げます。
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